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法廷画家は、テレビや新聞などのメディアによるニュースのなかに掲載される法廷画を描く人のことをいいます。
日本では刑事訴訟規則や民事訴訟規則のなかで、裁判の公判中に法廷内の写真を撮影するには、裁判長の許可を得なければならないと規定されていますが、実際にこのような許可が出ることはなく、たいていは公判がはじまる前に被告人などの関係者が入廷する際の映像にとどまってしまいます。そのため、法廷内のようすを直感的に伝えることのできる、法廷画のようなイラストが重宝されているのです。
このような法廷画家となるための資格については、実は特に設けられておらず、基本的にはそれぞれのテレビ局や新聞社からの依頼を個別に受けて、一般のイラストレーターが公判中にイラストを描いているものです。
日本国憲法では裁判の公開の原則が定められており、公序良俗に反する場合などのごく一部の場合を除いては、裁判のようすは誰でも傍聴することができますので、法廷画家は実は単なる傍聴人のひとりということもできます。
裁判そのものはイラストレーターが意図したとおりに進行するものではありませんので、時間内にすばやく描画するという能力が特に求められます。

海外で行われる裁判での被告人の様子というのは、テレビで見られる場合があります。それは裁判のテレビ中継が認められているからです。しかし、国内では裁判の様子をテレビで中継することは禁じられているので、裁判で被告人がどういった表情をしていたのかといったことは、裁判を傍聴した記者の感想か、あるいは法廷画家が描いた被告人の絵で見るしかありません。
当然、テレビのニュースでは正確性が求められるので、法廷画家もルールを守って正しく被告人の絵を書く必要があります。
では、どういった注意点があるのかというと、たとえばカメラで撮影することは禁止というものがあります。法廷画家としては、被告人をカメラで撮影すれば、それを資料に簡単に絵を描くことが出来ますが、認められていないので、法廷でしっかりと被告人を見てスケッチするしかありません。普通の人物画と違って、被告人は描きやすいように動きを止めてくれたりしないので、印象的な表情を記憶して描かないといけません。
また、被告人の顔がよく見えなかったとしても、声をかけてこちらを向いてほしいと頼むということも禁止されています。なので、出来るだけ被告席が見やすい位置に座るというのが重要になってきます。

まず結論から言うと、法廷画家の仕事だけで食べていくのは残念ながら難しいと言わざるを得ません。なぜなら需要が圧倒的に少ない仕事だからです。そのため専業の法廷画家は限りなくゼロに近い状態です。漫画家やイラストレーターなどが兼業で法廷画を描く仕事をしているケースが多いのですが、定期的に仕事があるわけではなく、世間が注目するような大きな事件の裁判が発生した時だけ、テレビ局や新聞社といったメディアからの依頼を受け、法廷画を描くことになります。ところが日頃ニュースなどをよくご覧の方はご存知でしょうが、そのような大きな裁判が開かれることは現在の日本ではあまり多くなく、年間を通してもせいぜい20件から30件程度しかありません。そのうえ報酬もさほど高額ではなく、1枚当り1万円からせいぜい10万円程度とされているため、この仕事だけで生活していくのは至難の業と言えます。さらに言えば、テレビ局や新聞社などのスタッフ(その局なり社なりで普段は別の仕事をしている人たち)が、必要に応じて法廷画を描くことも実際には多いため、外部の人間にとっては需要はさらに狭まっているのが現状です。法廷画家の仕事をしたい人は、生活設計の中でそれはあくまでも副業ととらえ、主たる仕事をきちんと確立しておく必要があります。

裁判中、法廷内の写真撮影は許可されていません。テレビで、大きな事件の裁判のニュースが流れて、裁判官や検事、弁護士の姿が映し出されることがありますが、あれは裁判が始まる前に特別に許可されて撮影している映像であり、当然、法廷に被告が入ってきて裁判が始まったらカメラは止めることが義務づけられています。
カメラの代わりにテレビ局が利用するのが絵です。法廷画家と呼ばれる専門の画家に依頼して、裁判を傍聴してもらい、被告人の姿を描いてもらうのです。描いてもらったた絵は、法廷内の被告人の様子としてニュースで利用されます。
法廷画というのは、基本的に被告人の裁判中の様子がよく伝わるように、あらかじめテレビ局のスタッフと画家の間で打ち合わせが行われます。たとえば、裁判中、いつもふてぶてしい態度を取っている被告人を描く場合、うつむいている姿を描くよりも、顔を上げて裁判官を見ていたり、あるいはそっぽを向いている様子を絵にした方が被告人の様子をよく表していると言えるので、テレビ局のスタッフがそういったことを伝えるわけです。
絵の描き方ですが、写真のように写実的なタッチで描かれるということはなく、どちらかというと、少しラフな感じで描かれることが多いです。

法廷画家は仕事を依頼されたら、あまり時間をかけずに絵を描く必要があります。というのは、描いた絵は当日のニュースで利用出来るので、裁判を見た後に家やホテルに帰って描くという時間はないからです。また、裁判中の被告人の姿を描かなければならないので、裁判所に画材を持ち込まないといけません。
では、裁判所にペンなどの持ち物を持ち込んでも大丈夫なのかということですが、これは基本的に問題ありません。法廷内でメモを取ったり、絵を描くことは禁止されていないからです。法廷画家以外にも新聞記者などが傍聴してメモを取っています。
裁判所に入る時は、空港で飛行機に乗る時のように金属探知機のチェックを受けないといけないということもないので、使用するペンも制限がありません。木製のものでも金属製のものでも大丈夫ということです。
また、基本的に手荷物検査のある裁判所というのはそれほど多いわけではありません。なので、法廷画家がスケッチブックなどの大きな画材を持って入っていっても、誰にも何も言われないということがほとんどなのです。
検査を受ける場合でも、ナイフのような危険物を持ち込んでいないかというチェックなので、絵を描くための道具については特にチェックされることはありません。

法廷画家は裁判を傍聴して被告人の姿を描くのが仕事であり、それが出来ないと仕事になりません。では、裁判は誰でも見られるのかというと、必ずしもそうとは限りません。人々がまったく注目しない裁判であれば問題なく法廷内に入ることが出来ますが、被告人が芸能人だったりした場合、元々、裁判を見るのが趣味の人だけではなく、マスコミ、野次馬などたくさんの人が集まります。しかし、法廷内にある椅子には限りがあるので、その数を超えてしまうと集まった人が全員はいることが出来ません。なので、抽選で入れる人を決めるのです。
法廷画家だと特別扱いされて優先的に裁判を見られるというわけではないので、当然、法廷画家も並ばないといけません。勿論、法廷画家が一人で抽選の列に並んでも当選確率は低いので、法廷画家に仕事を依頼したテレビ局の人間たちも並ぶことになります。また、出来るだけ当選確率を上げるために、バイトを雇って並ばせる場合もあります。
大きな裁判は必ず都内の裁判所で行われるというわけではないので、地方の裁判所に行って並ばないといけない場合もあります。その場合は、朝から並ぶために前日に行って準備をします。このように、法廷画家はただ絵を描けばいいというわけではないので大変です。

国内では裁判所内で写真撮影やテレビ放映などが原則としてできないことになっており、傍聴される方は存在していますが、その様子に関しては一切の撮影を許可していないことが特徴とされています。このことから法廷画と呼ばれるものが普及をしている状態にあって、一般的な方の場合ではテレビなどのメディアを通じて描かれた法廷画を目にすることができます。法廷画に関してはその由来や歴史に関しては比較的浅いものとされており、以前は記録すること自体が禁じられていた背景があるために、手書きであっても許可されることが無かった時代があります。現在では主に、画家やイラストレーター、漫画家、新聞社の社員であっても絵の上手な方が法廷画を描くことを行っており、その技術に関しては人によって差が生じている部分がありますが、できるだけ該当者の特徴を上手に表現することが基本とされています。法廷画の性質から、直ぐに利用することが行われていることによって、自宅に持ち帰って描き直しなどを行うための時間的猶予が設けられていないことが多々あります。その結果として速攻で描くことができる方が活躍をすることになり、現在に至っている状況です。テレビの視聴者などは法廷画によって、法廷内の様子をイメージとして知ることができます。

土日と祝日は裁判は行われません。祝日がない場合は、月曜日から金曜日までは毎日裁判が行われることになります。では、裁判中の様子をスケッチする法廷画家は、月曜日から金曜日まで裁判を傍聴しているのかというと、そんなことはありません。というのは、絵を描く対象になるのは、あくまでも有名な事件の被告だからです。なので、そういった事件の裁判が行われる前に、テレビ局から連絡を受けて、その裁判だけを見て絵を描くということになります。なので、普段は別の仕事をしているのです。
では、法廷画家はどのような流れで絵を描くのかというと、テレビ局から依頼を受けると、裁判所に行きます。裁判はいろいろなところで行われているので、必ずしも住んでいる場所から近いところで行われるとは限らず、その場合は前日に電車や飛行機で行って、ホテルに泊まって裁判所へ行くという形になります。そして、傍聴する前にテレビ局のスタッフと打ち合わせをします。裁判の中にはくじびきで当たらないと傍聴出来ないものもあり、そういった場合は法廷画家も列に並んでくじを引きます。仮にくじに外れたとしても、当たったスタッフからくじをもらって傍聴をして、スケッチをします。そして、テレビ局のスタッフに渡して終了ということになります。

実際に公判が行われている最中の法廷のようすは、ときおり新聞やテレビなどで取り上げられることがありますが、いずれも法廷画とよばれるイラストだけで、架空のドラマ以外には、写真や映像といったものは見当たりません。これは、最高裁判所規則である「刑事訴訟規則」や「民事訴訟規則」の規定として、公判中の法廷内での撮影などがきびしく制限されているためです。
実際の条文を見てみると、公判のある法廷での写真の撮影、録音および放送については、裁判所の許可を得なければすることができないとあり、特別の定めがある場合には、この限りではないものとされていますが、実際には特別に許可されたケースというものはありません。
そのため、裁判に関して写真や映像で示すこととした場合には、例えば公判がはじまる前に、被告人が警察車両で護送されてくるようすを裁判所の外から撮影したようなものにとどまってしまうのです。
いっぽう、法定内でイラストを描くことについては、これらの最高裁判所規則には特に規定がなく、また裁判というものは憲法で公開が原則であるとされているために、傍聴席にイラストレーターが着席してスケッチするといったことが可能であるわけです。