法廷画家だけで食べていけるのか

まず結論から言うと、法廷画家の仕事だけで食べていくのは残念ながら難しいと言わざるを得ません。なぜなら需要が圧倒的に少ない仕事だからです。そのため専業の法廷画家は限りなくゼロに近い状態です。漫画家やイラストレーターなどが兼業で法廷画を描く仕事をしているケースが多いのですが、定期的に仕事があるわけではなく、世間が注目するような大きな事件の裁判が発生した時だけ、テレビ局や新聞社といったメディアからの依頼を受け、法廷画を描くことになります。ところが日頃ニュースなどをよくご覧の方はご存知でしょうが、そのような大きな裁判が開かれることは現在の日本ではあまり多くなく、年間を通してもせいぜい20件から30件程度しかありません。そのうえ報酬もさほど高額ではなく、1枚当り1万円からせいぜい10万円程度とされているため、この仕事だけで生活していくのは至難の業と言えます。さらに言えば、テレビ局や新聞社などのスタッフ(その局なり社なりで普段は別の仕事をしている人たち)が、必要に応じて法廷画を描くことも実際には多いため、外部の人間にとっては需要はさらに狭まっているのが現状です。法廷画家の仕事をしたい人は、生活設計の中でそれはあくまでも副業ととらえ、主たる仕事をきちんと確立しておく必要があります。